House【「夏」どうして毎日こんなに暑いのか??】

私も暑いがの苦手なのでお気持ちはよくわかります。
当然ながら設計者としてどうすればこの問題が解決できるのか、自身のためにも真剣に取り組んできました。

そもそも何でこんなに夏は暑いのでしょうか…
日本がこんなに暑いのにインドとかに住ん出る人は生きていけるのか?という疑問にかられますね。

 

 

我々はいつも天気予報を見ては「今日は何度なんだ」に目が奪われがちですが、日本の夏が暑い理由は温度よりも湿度が高いのが理由です。
首都東京の夏は30°前半で湿度が70%なんてざらですが、インドは40°を超える気温でも湿度は20%程度と全く環境が違います。

湿度さえ下がれば日本の気温なんて大したことがありません。

さらにイメージをしやすくするためにお話をすると、100°のお風呂には入れませんが、100°のサウナには入れますよね。その理由がわかりますか?

そうです。サウナの湿度なんてせいぜい10%前後です。つまり湿度が低いから灼熱のサウナの中でも生きていられるんです。

ここまでで、湿度さえ下げれば快適に過ごせるということがおわかりいただけたと思います。
それではここからは、そのロジックを使った実践編に移ります。

 

 

悪い子はこんなことを言います。

「そんなめんどくさいことを覚えなくても冷房つければ快適に過ごせるじゃん!」

確かにそうなのですが、悪い子は今日で卒業しましょう。
覚えておいてください。職場でもお家でもその空間にいる人の年齢や体格などによって代謝は全く異なるということ。

暑いのが嫌いなあなたに合わせていたら、周りの人間は迷惑なんです。
そんなときは今回のブログの真髄「湿度を下げれば涼しく感じるじゃん」って話。

エアコンには便利なドライ機能がありますね。これを効率的に使えば室温を下げずとも快適に過ごせる空間を作りやすくなります。

ただ、気をつけなければいけないのはドライ運転は冷房運転で冷却した空気から湿度を奪い、そのあと再加熱をして部屋に放出する機能なので、電気代は冷房に比べて上がってしまいます。

ちょい残念ですね。まぁでもそのぐらいしかやれることがありませんので、諦めて電気代を稼ぎましょう。

 

 

そうならないためには、建物を作る段階から本気でこの問題について考えることが重要です。
以前から私のブログを見ていただいている方はご存知かと思いますが、体感温度は部屋の(表面温度+室温)÷2です。(厳密にはそのほかにも要因がありますが)

断熱さえきっちりやっておけば表面温度は室温に近づきます。

すると室温を下げすぎなくても体感としてちゃんと涼しくなるので電気代も安くすみます。
(断熱があまいと屋外の熱が室内に伝導し、壁天井の表面温度を上げてしまします。)

私自身が自分の家で証明しているので間違いありません。

一生寒い〜暑い〜に翻弄されて高い電気代を払うよりも快適かつお得なのですから、きちんと断熱工事はしてもらいましょう。

 

 

今回はあまり触れていませんが、対流なんてのも体感温度に関係してくるのでいつかお話ししたいなと思います。

それでは。

この記事を書いた人

竹内恵一
竹内恵一空間デザイナー
1987年生まれ|2級建築士・東京にてショップデザイン専攻
地元長野に戻ってからはグラフィックを扱う企業へ就職するも、空間デザインの世界が諦めきれず、数年後には起業を果たしBlackPepper LLPを設立。軽井沢の別荘建築で現場の経験も積みながら、デザイナーとしての道へと本格的に歩みを進める。2017年6月には株式会社BlackPepperを設立。同社取締役デザイナーとして、主に住宅・店舗設計を手がけている。

一見、住宅と店舗ではかけ離れているような分野だと思えるが、考え方や求められていることが違う分、別視点からの柔軟な発想を両デザインに落とし込むことができている。今もなお両立しているこのスタイルは妥協のない空間づくりへの姿勢の表れであり、今後も理想を描き続けるための核とも言えるだろう。