アメリカ人の夫と日本人の妻が暮らす伝統的な日本の古民家。
日本の文化と暮らしを心から愛する二人は、この家を大切に守りながら、自分たちの手で少しずつ修繕を進めてきた。
ご主人が手を加えた建物と、奥様が心を込めて手入れをする庭が一体となり、穏やかで美しい住環境が生まれている。

今回、水廻りだけはプロの力を借りることに。
老朽化が進んだ檜風呂を取り払い、リノベーションの計画が始まった。

「庭木を眺めながら、ゆっくりお酒を楽しみつつお風呂に浸かりたい」

そんな二人の願いを叶えるため、デザインにも工夫を凝らす。
内装はモールテックス仕上げのダークグレーで落ち着いた雰囲気にまとめ、木貼りの天井はそのまま残して温かみを持たせた。
真っ白な浴槽を選び、庭からとってきた花を浮かべたときにその美しさが一層際立つように。
窓から見える庭の緑が映えるシンプルでモダンな空間が完成した。

古民家の持つ風合いとモダンな要素が絶妙に調和し、暮らしの質がさらに高まる。
日々の生活がより豊かで心地よく。そんな特別な時間が生まれる場所となった。