House【高気密高断熱は夏暑い!?後悔しないために知っておきたいこと】

高気密高断熱住宅は涼しいのか?もちろん高気密高断熱がきちんと機能していれば涼しく過ごせる環境が整いつつあります。

ですがそれだけではまだ十分だとは言えません。

 

 

そもそも「断熱」とはどんな役目を果たしているかご存じでしょうか。
夏においては、外気の熱を室内に取り込まないという点で効果を発揮します。

熱は熱い方から冷たい方へ移動する特性があるので、冷房で冷やした室内に向かって屋外の熱はどんどん迫ってきます。

高断熱にすることで断熱材の空気層(空気は最も熱を伝えにくい物質です)が、外部の熱を室内に伝導しにくくしてくれています。
「高気密高断熱」と聞くと冬の寒い時期のことばかり想像してしまいますが、夏場涼しく過ごすためにも重要な役割を担っているんですね。

 

 

そして「高気密高断熱」の言葉の中に入っていないことで忘れがちなのが、”遮熱”です。
熱の伝わり方には、伝導・対流・放射と3つのルートがあります。
断熱材が一番効果を発揮しているのは伝導による熱を断つことでしたが、屋外からは太陽の日射による放射が常に行われていますね。

実は、屋外から伝わる熱の約7割が窓から侵入する太陽熱と言われています。
つまり、高気密高断熱住宅で夏を涼しく過ごすためには、「日射遮蔽」を意識的に行うことがとても大切なのです。

 

 

遮熱は意外と見落としがちなので、住宅の計画ではしっかりと検討をしましょう。
具体的な暑さ対策方法については、前回のブログ記事を参照してみてくださいね。

 

前回のブログ【エアコンの効きが悪い!?夏を涼しく快適にするコツと対策】

 

この記事を書いた人

庄村光央
庄村光央インテリアコーディネーター
父が現場監督、母が設計士、兄が大工という生粋の建築一家で育つ。その影響もあってか、幼少の頃のお絵描きと言えば住宅の平面図や空間パースを描いていたという。高校在学時にはインテリアコーディネーターを最年少取得年齢の17歳で合格する。
将来は機能美とデザイン性が共存する、人々の記憶に残るような住宅を手がける設計士を目指している。